2009年 07月 25日
白神ノルカソルカ~其ノ4 |
辺りは突然暗くなり、雨がポツポツ始まってきてしまいました。。。
大きな岩の脇の適度な流速のポイントを発見。如何にも、って場所からは・・・
本日最大の36㌢の岩魚殿。
針掛りしてからランディングまで気が抜けないファイトでした。。。くらっちょがサンスイ網で何度もランディングにトライしますが、岸に寄ったかと思うと流れに潜られ、寄せるとまた逃げられ・・・これを数回繰り返した後、知能犯な岩魚殿は、こっちが一番行って欲しくない太い流れに乗って大岩を巻くように一気に下流へと下ってしまいました。。。
手元には岩でティペットがこすれる感触が伝わり”こりゃマズいゾっ!”と思った次の瞬間、自分でも不思議でしたが、背丈以上の巨岩に無意識のうちに飛び移っていました。火事場の馬鹿ヂカラ・・・こんな時人間は、獲物に襲い掛かる瞬間の肉食獣のような、本能だけの生き物になるんだと思います。アドレナリン全開状態。下ろしたてのロッドが真っ二つになろうが、この千載一遇のチャンスを逃す訳にはいかないのです。
ふと脇を見ると、ドタバタになりながらナベさんが走ってきます。深みに足を取られヘッドスライディングのように頭から水没してしまっても・・・それでもニコニコしながら一直線に魚まで辿りつき、再三に渡ってランディングに失敗するくらっちょに代わり恐るべき動体視力によって一発で掬ってしまいました。。。
これは3人で捕った1匹。1人じゃまず無理でした。僕にとっての白神の釣りは、この年季の入ったナベさんのブローディンに魚が収まった瞬間に完結するものなのかも知れません。
その後も魚の反応は続くものの、雨足が更に激しさを増してきました。
まだ午後3時過ぎだというのに、もう夕方のような気配すらします。
落ち着いていた水位が短時間でみるみる上昇してきました。風も強くなりもう嵐の様相。こいつは本気で危ないことになってきました・・・
10ヶ月待ち焦がれ10時間掛けようやく辿りついた川での釣りも、こうして5時間で打ち止めとなります。自然相手の遊びに人間の都合は利きません。もし意地張って釣り続けていれば、あの世は案外近いものとなります。
白神の釣りはノルカ(天国)とソルカ(地獄)の繰り返し。
どこかギリギリな感じが、止められない理由です。
(まだ続く)
大きな岩の脇の適度な流速のポイントを発見。如何にも、って場所からは・・・
本日最大の36㌢の岩魚殿。
針掛りしてからランディングまで気が抜けないファイトでした。。。くらっちょがサンスイ網で何度もランディングにトライしますが、岸に寄ったかと思うと流れに潜られ、寄せるとまた逃げられ・・・これを数回繰り返した後、知能犯な岩魚殿は、こっちが一番行って欲しくない太い流れに乗って大岩を巻くように一気に下流へと下ってしまいました。。。
手元には岩でティペットがこすれる感触が伝わり”こりゃマズいゾっ!”と思った次の瞬間、自分でも不思議でしたが、背丈以上の巨岩に無意識のうちに飛び移っていました。火事場の馬鹿ヂカラ・・・こんな時人間は、獲物に襲い掛かる瞬間の肉食獣のような、本能だけの生き物になるんだと思います。アドレナリン全開状態。下ろしたてのロッドが真っ二つになろうが、この千載一遇のチャンスを逃す訳にはいかないのです。
ふと脇を見ると、ドタバタになりながらナベさんが走ってきます。深みに足を取られヘッドスライディングのように頭から水没してしまっても・・・それでもニコニコしながら一直線に魚まで辿りつき、再三に渡ってランディングに失敗するくらっちょに代わり恐るべき動体視力によって一発で掬ってしまいました。。。
これは3人で捕った1匹。1人じゃまず無理でした。僕にとっての白神の釣りは、この年季の入ったナベさんのブローディンに魚が収まった瞬間に完結するものなのかも知れません。
その後も魚の反応は続くものの、雨足が更に激しさを増してきました。
まだ午後3時過ぎだというのに、もう夕方のような気配すらします。
落ち着いていた水位が短時間でみるみる上昇してきました。風も強くなりもう嵐の様相。こいつは本気で危ないことになってきました・・・
10ヶ月待ち焦がれ10時間掛けようやく辿りついた川での釣りも、こうして5時間で打ち止めとなります。自然相手の遊びに人間の都合は利きません。もし意地張って釣り続けていれば、あの世は案外近いものとなります。
白神の釣りはノルカ(天国)とソルカ(地獄)の繰り返し。
どこかギリギリな感じが、止められない理由です。
(まだ続く)
by fj-engineering
| 2009-07-25 04:23
| fly fishing